心にいつも日だまりを。

心にいつも日だまりを。
大阪梅田の蔦屋書店でのハービー・山口さんのトークショーに行っ
てきた。ハービーさんは写真家で、たくさんの個展を開催し作品集
やフォトエッセイ集を数多く出版されている。
70年代のロンドンに渡りパンクロックやニューウェーブといった
新しいムーブメントが生まれる時代に10年間滞在し、写真家として
の実績を重ね、帰国後もミュージシャンや市井の人々などの撮影を
精力的に続けている。
(撮影・SNSに掲載、許可済み)


 
『ロンドン時代、クラッシュのボーカル、ジョー・ストラマーと地
下鉄で偶然に遭遇し(←この引きも凄いのだが)、写真を撮りたい
と思ったがプライベートな空間だし一瞬躊躇した。でもこんな偶然
は二度とないと、思い切って声をかけた。

「写真を撮ってもよろしいですか?」

彼は快くOKしてくれ、4〜5枚撮った。
ハービーさんが興奮していると、去り際にジョーが
 
「You can click away of whatever you want! Tha’s PUNK!」

「君、撮りたいものは全て撮るんだ!それがパンクだ!」そう言って
くれた。彼のことばが写真家としての今の自分を支えている。』
 
このエピソードがとても好き。

 

ちょっとしたご縁がありお会いしたことが何度かあったが、しばら
くご無沙汰をしてしまっていたのだけれど、今回どうしても会いた
い理由があった。1999年にルクセンブルグ大使館から発行され、
長いあいだ絶版になっていた「TIMELESS IN LUXEMBOURG」を
ついに手に入れたから。1000部しか現存しない、ほぼ幻の写真集。

「ハービーさん!ついに入手しました〜!」
「ぉお〜!よく見つけたねぇ〜」
 
快くサインをしてくださり、近況や仕事のことなどを相談した。
ほんとうに久しぶりだったのに、いつもと変わらず笑顔で。
ハービーさんと話すと心にあたたかいものがうまれる。
頑張れってことばで言われなくても、明日も頑張ろうって思える。
幻の写真集の中にわたしの大好きな一枚がある。
いつかオリジナルプリントを買いたい。



                            店主