ムスタッシュカップ。

ムスタッシュカップ。
Moustache Cup… 聞き慣れないですね… はてな?(੭ ᐕ))?
イギリスではビクトリア朝時代、男性たちのあいだで口髭を生やす
ことが大流行しました。立派にたくわえたヒゲをワックスで固めた
英国紳士が、紅茶を飲む時にカップの中に浸かってしまうのを防ぐ
ためにこのカップが発案されました。1860年頃のお話です。 

内側に口髭よけがほどこされていて、その部分にヒゲをあて半月形
の開口部から紅茶を飲んでいたんですって。おもしろ〜い!
当時は男性も女性も紅茶を楽しむため、女性的な花柄のカップと
同様の華やかなデザインで作られました。
 
写真は神戸ファッション美術館「アフタヌーンティーのよそほひ」
展カタログです。掲載の手描きのカップは上流階級用。ふちも
金張り。高級品ですね。左利き用(写真上)も存在しました。
日本のノリタケも欧州に向けて輸出していたんですって。
しかしながら1920年代には口髭もすたれてしまったのでムスタ
ッシュカップの流行も終わりをつげたとか。

エレガントなムスタッシュカップをペアでご紹介しております。
右利き用、左利き用と揃っているのもレアです。
どうぞご覧くださいませ。



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