菅田将暉主演『カリギュラ』

菅田将暉主演『カリギュラ』
2階席最前列やや上手、通路側。eプラスいい仕事した。
神戸国際会館こくさいホール初めて来たけど2階席最前って手すり
がヒザの位置だったからコンサートじゃ着席指定席だなきっと。 
 
仮面ライダーWでデビューした時は16歳だったのよ!フィリップ!
初観劇の方が多いでしょうな!そりゃそうよ!菅田将暉だもん!
高杉真宙も出てるんだよね、仮面ライダーブドウ(龍玄)。
私語がうるさいとか咳がうるさいとか携帯のバイブ鳴るとかスマホ
光るとか、何だったら舞台中の写メ撮ってるとか観劇マナーが酷い
ってツイで散々見かけたから一抹の不安を抱えて行ったけどあたし
のまわりは大丈夫だった。咳くらいするしね。冬だし。

*以下、充分なネタバレ含みます。敬称略*
 
膨大なセリフ量と圧倒的なエナジーでカリギュラを演じていた菅田
将暉。てか菅田将暉どこにもおらんかった。

あとねー、声がいいんだわ。割れないの。
大きい声出すと割れるっていうか二重に聞こえがちなんだけど
全くそんなことなくて聞きやすい声。ここちよかった。
すんごい早口のところも全部聞き取れた。

ブランコに座って高くつり上げられたり
バレリーナに扮したり笛を吹いたり、
クスッと笑える場面もあるんだけど緊張がそれを許さない。
舞台から階段を下りてきて客席の3列目くらいまで歩いてきた。
客は菅田将暉がそばにいるのに掛け寄ることも触る事もできない。

 
それは舞台芸術だ、情熱のほだされない強靭な。

不可能!俺はそれを世界の涯てまで探しに行った。
俺自身の涯まで。不可能さえあれば充分だ。

ローマ帝国において俺だけが自由だ。喜べ。

真実はありのままの姿ではないことに俺は泣く。

人はひとりで生きる時、決してひとりではない。

苦しいのは、終わるのが完成するのがこわいからだ。

ことばに溺れていないか。

何もかも複雑に見えるが何もかも単純なんだ。

苦しみから笑いを生み出したい。

俺のまわりのものが何もかも嘘だからだ。

俺は人が真実の中で生きることを望む。 
 
足の爪に紅を塗るんだ〜。←可憐な少女のような声で。
時間がない!←凄い剣幕で野太く叫ぶ。
衛兵!ケレアを呼べ!!←凄い剣幕で野太く叫ぶ。
待て、手荒なまねをするな。←可憐な少女のような声で。


こんなふうに狂気に満ちてドスをきかせて大声でののしったかと思
えば愛くるしい声で無邪気に振る舞う緩急のつけ方が生々しくて
ほっとけないって思った。
劇中の「悪魔の中の純粋」は彼そのものだった。
愛を知らないんじゃなくて分からないっていうの、哀しいね。
カリギュラ、ずっと寂しそうで儚げだった。
 
最後のセリフは「俺はまだ生きている…」小さな声で。
倒れたあと幕が降りる直前まで瞬きをしなかった。そして皇帝から
子どもの顔に戻って目を閉じた。(双眼鏡でガン見)

マチネのカテコは4回。最後ひとりだけ残って少し笑顔。
ちょっとあっさりめだった。
ソワレでは5回あったらしい。最後はひとり走って出てきて左右、
正面に笑顔で手を振っていたんだと。いいなー

鼻水やら涙やら割れた腹筋やら脇毛やらすね毛やらギャランドゥやら
いろんなものが見え過ぎてお腹いっぱい。ごちそうサマンサ。
まちがいさがしを聴きながら帰りましたとさ。


*覚え書き 買ったもの*
パンフ
赤のトートバッグ
クリアファイル2枚
カリカリ梅3個


ねぇねぇ、ページビューがいつもの10倍くらいあるねんけど
菅田将暉効果?



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